2022年12月9日 中建日報 予防保全への点検要領など披露 第51回定例会開く
2022年12月9日 中建日報 予防保全への点検要領など披露 第51回定例会開く
広島県コンクリート診断士会(十河茂幸会長)は7日、第51回となる定例会を広島市中区で開催。十河会長(近未来コンクリート研究会)が直々に演壇に立ち、「予防保全を目的とした鉄筋コンクリート橋梁の点検要領」を披露するなど、約40人の会員・賛助会員らが熱心に聴講した。
定例会は、会員の技術向上や情報交換を目的に隔月、参加無料で開いているもの。冒頭のあいさつで十河会長は、「感染者が増加している状況だが、今回のように対面方式でやれるのは演者としてもやりやすい。感染予防対策に気を配りながら、しっかり聞いて帰ってほしい」とし、定例会の場についても、「手持ちの情報発信や賛助会員の皆様の技術宣伝にも大いに活用してもらえれば」と呼びかけた。
講演の中で十河会長は、現在の5年点検の中心となっている打音検査と近接目視では、本来行うべき予防保全ではなく事後保全になっていると指摘。中性化深さ測定や塩化物イオン量から腐食の可能性を予測、調査して対策の時機を予見することで、予防保全への転換が可能になるとした。
また、後半では岡田繁之副会長(橋梁調査会)が「国土交通省との意見交換会について」をテーマに講演。今年6月に中国5県のコンクリート診断士会と合同で実施した中国地方整備局との意見交換における要望事項とその回答の内容などについて説明した。
2022/12/09 中建日報
広島県コンクリート診断士会 第51回定例会開く
予防保全への点検要領など披露
広島県コンクリート診断士会(十河茂幸会長)は7日、第51回となる定例会を広島市中区で開催。十河会長(近未来コンクリート研究会)が直々に演壇に立ち、「予防保全を目的とした鉄筋コンクリート橋梁の点検要領」を披露するなど、約40人の会員・賛助会員らが熱心に聴講した。
定例会は、会員の技術向上や情報交換を目的に隔月、参加無料で開いているもの。冒頭のあいさつで十河会長は、「感染者が増加している状況だが、今回のように対面方式でやれるのは演者としてもやりやすい。感染予防対策に気を配りながら、しっかり聞いて帰ってほしい」とし、定例会の場についても、「手持ちの情報発信や賛助会員の皆様の技術宣伝にも大いに活用してもらえれば」と呼びかけた。
講演の中で十河会長は、現在の5年点検の中心となっている打音検査と近接目視では、本来行うべき予防保全ではなく事後保全になっていると指摘。中性化深さ測定や塩化物イオン量から腐食の可能性を予測、調査して対策の時機を予見することで、予防保全への転換が可能になるとした。
また、後半では岡田繁之副会長(橋梁調査会)が「国土交通省との意見交換会について」をテーマに講演。今年6月に中国5県のコンクリート診断士会と合同で実施した中国地方整備局との意見交換における要望事項とその回答の内容などについて説明した。
概要
十河茂幸
2022年12月7日(水)15時から、広島県コンクリート診断士会の第51回定例会が広島工業大学広島校舎で開催された。演題は、2題で「予防保全を目的とした鉄筋コンクリート橋梁の点検要領」と題して十河茂幸会長からと、「中国5県コンクリート診断士会と国土交通省との意見交換」について岡田繁之副会長からの説明である。
開会に先駆け、会長の十河茂幸から、コロナ禍で対面にて行えるようになったが、感染者は急増しているため、感染予防を行いながら対面で講演を行うことをなった。また、賛助会員の報告を今回は行わなかったが、賛助会員から是非とも紹介したいことがあれば、連絡をいただきたいとの説明があった。
「予防保全を目的とした鉄筋コンクリート橋梁の点検要領」の概要は以下のとおりである。打音検査では、鉄筋の腐食が進んでいるので、劣化グレードⅢを見つけることになる。そこで、塩化物イオン量と中性化深さを測定して、劣化の時期を予見することを検討している。簡易な測定ができれば予防保全が可能になることの紹介があった。
これに対して、この提案を広めると良いと、米倉顧問から意見が出された。
「中国5県コンクリート診断士会と国土交通省との意見交換」では、NHKの報道によると劣化グレードⅢになっても補修が進んでいないことが紹介され、点検で確認しても人材の問題と予算の問題があり、維持管理が困難な状況が説明され、国土交通省の中国地方整備局との会話を進めていることが紹介された。
なお、次回は2月15日(水)に予定され、特別講演と、賛助会員の技術紹介を予定しているとの報告があり、閉会となった。
十河茂幸