2019年12月13日 中建日報
第41回定例会開く 鋼橋補修の有害物質対策など学ぶ
広島県コンクリート診断士会(十河茂幸会長)の第41回となる定例会が11日、広島市中区で開かれ、約40人の会員が出席。2018年に改訂されたコンクリート標準示方書(維持管理編)、さらに鋼構造物の補修等の際に問題となっているPCB、鉛対策についての講義を熱心に聴講した。
定例会は、設立時から隔月で定期開催してきた定例サロンを名称変更したもの。CPDなど実務的な内容が多いことを踏まえ、今期からの新体制移行を機に改めた。
2部構成の前半となった「コンクリート標準示方書維持管理編について」では、維持管理編部会の主査として18年の改訂を手掛けた広島大学大学院工学研究科の河合研至教授が講師を務め、過去の編成や18年改訂の基本方針、変更点のまとめやポイントなどについて丁寧に解説。
また、後半の「鋼構造物におけるPCB、鉛対策について」では、同問題に抱負な対応実績を持つ大塚刷毛製造営業本部の石川雅也副部長を招き、過去に塗装され有害物が含有された橋梁等塗膜への対応が遅れている現状を説いたほか、中毒事案や火災事故などの発生事例、関連法令・通達などを紹介。問題の根底には施工者だけでなく発注者やコンサルタントの理解不足が要因にあるとし、適切な対応を呼びかけた。
このほか、終了後には忘年会も開催。1年間の活動をねぎらうとともに、さらなる親睦を深めた。