2018年10月19日 中建日報
第35回定例サロン開催
3講師が7月豪雨災害を報告
広島県コンクリート診断土会(米倉亜州夫会長)による第35回定例サロンが10日、広島市中区で開かれ、会員約30人が参加。鈴木智郎副会長ら3人が講師を担当し、「平成30年度7月豪雨災害状況」についてそれぞれの視点から報告した。
サロンは、会員の技術向上と親睦を目的に2カ月に一度開催している勉強会。講師に立った3人のうち、広島ガステクノ・サービスの村上慎一氏(代理)は、現場写真を使いながら坂町における総頭川の氾濫状況及び復旧作業に従事した感想について発表。
シーエム・エンジニアリングの浦中忠夫氏は、ドローンによる空撮画像などを用い、広島県内各地の豪雨災害や岡山県倉敷市の土石流災害の状況調査などを紹介した。
また、鈴木副会長(復建調査設計)は、瀬野川と三篠川に架かる橋梁の流出被害などを説明。ドローンによる空撮動画は、土石流被害の深刻さを直に感じさせることから、「迅速な復旧への有力情報となる」と強調した。
鈴木副会長は終了後、「広島の豪雨災害は明治時代から繰り返し発生している。今回はいろいろな視点からの報告ができたし、同じような豪雨災害が二度と起きないよう、この経験を次世代の技術者にも引き継いでほしい」とコメント。
米倉会長(米倉社会インフラ技術研究所)は、「セメントを製造する際にも大置の二酸化炭素を排出する。コンクリート構造物の長寿命化を図り、セメント使用料の削減に取り組むことも必要だ」と話していた。