2018年05月25日 中建日報
第5回「探偵会」を開催
会員から有志を募り、「謎解き」と称して市内の構造物を見て回り、劣化状況や原因、対処方法を明らかにする広島県コンクリート診断士会(米須亜州夫会長)の不定期企画「コンクリート探偵会」(第5回)が18日、広島市内で開かれた。
参加したのは、会員及びコンクリート診断士資格を目指すものなど約20人。案内人を宅和大助氏(ウベコン浜田)、付添人を米倉会長(米倉社会インフラ技術研究所)が務めるA班と鈴木智郎副会長(復建調査設計)が案内するB班に分かれ、広島駅周辺にある15施設を回った。
過去4回の探偵会は、調査ののち、夕方に開く定例サロン(技術研究会)で合同の診断結果を発表するスタイルをとってきたが、今回は現場で案内人が参加者の見解を聞き、その場で診断、解説するスタイル。そのためか、実際の劣化状況を前にしての細部にわたる活発な質問が飛び出し、終了後の懇談会においても積み残しの議論で大いに盛り上がったという
今年7月に診断士試験を控える参加者は、「半日の研修で多くの劣化事例と原因診断が聞け、受験勉強にはずみがついた」とし、すでに資格を保有する会員からは「コンクリート診断をするにあたって現場での取り組み姿勢をベテランから学ぶことができた」などの感想が聞かれた。
また、米倉会長は、「コンクリート診断は、室内で調書や変状写真を見て行うだけでは不十分。現場に出て観察することが重要であること、企画から学んでほしい。会としてこのように現場で学ぶ機会を今後も継続して持っていきたい」と話していた。