プレス情報
2018年02月19日 中建日報
定例サロンで40人が学ぶ 炭素繊維やシール材の新技術
広島コンクリート診断士会広島コンクリート診断士会(米倉亜州夫会長)による定例サロン(第32回)が14日に広島市中区であり、会員約40人が参加。今回は補修材料等メーカーから2名の講師が登壇し、橋の補強等に用いられる炭素繊維の新材料や、シールテープを用いたひび割れ注入工法など、最新の補修技術について情報提供した。
サロンは、同会が会員の技術向上等を目的に2カ月に1度開いている勉強会。工法や材料、点検診断等の関連会社から毎回講師を招聘(しょうへい)し最新の技術情報が学べるほか、会員が講師として立ち、知見や調査結果を行うこともある。
第1部の講師は、三菱ケミカルインフラテック土木・防水補強部の山内征一郎氏。山内氏は『最新の炭素繊維補強工法について』をテーマに、炭素繊維の基礎と全般的な知識を紹介したのち、炭素繊維を板状に加工した強化プラスチック板を用い、従来よりも施工性やコスト性を向上させた『eプレート工法』などについて説明した。
また、ニチバンテープ事業本部の市村周二氏は、『シールテープを用いた低圧注入工法について』と題し、ひび割れ注入等の際のシール材の代わりにシールテープ『せこたん』を使用し、養生期間の短縮や施工性アップを目指す技術を紹介。
参加者らは「炭素繊維は電気を通す。電気防食との併用は」「温度変化などに対応できるのか」などの質問を投げかけていた。
このほか、同会がボランティアで実施してきた平和記念公園内「平和の灯」の調査・補修活動に対して、広島市から感謝状が贈られることも報告された。今月26日の贈呈式には、米倉会長(米倉社会インフラ技術研究所)と鈴木智郎副会長(福建調査設計)、徳納剛事務局長(福徳技研)が出席予定という。